実証事実と論証で書き換えます

実証データと、論理だけを頼りに、フォノグラムを厳密な演繹体系に書き換える研究をスタートさせます。
これが今年のメインの研究テーマになりそうです。
演繹体系というのは、既に知られ認められている知識から出発して、筋道の通った論理を積み重ね、最後の結論を導くという手法です。
ユークリッド原論が、その初めての体系とされています。
のちの有名な科学書は、全てこの形式を見習って書かれました。
ニュートンのプリンキピアもそうです。
フォノグラムも、実証データが出ましたので、いよいよ現代科学の水準で表現できる可能性が出てきました。

今までは、フォノグラムの実在性をどうしても証明できなかったので、数学理論がいわば、宙に浮いた状態で議論されてきました。
今回、フォノグラムと本質的に同値な実証事実が明らかになったことから、この事実を出発地点に、理論を展開することができます。
ユークリッド原論に従って、共通概念、定義、公理、公準、命題、定理、証明、の形式で、フォノグラムを書き換えていきたいと思います。

まず、実験の再現性を保証しておくことから始めます。

つまり

同一条件で、実験すれば、必ず同じ結果が出る

ということです。
以下、ただの板切れを、正方形に20分割して、それぞれ圧電スピーカーで
同一条件で2回ずつ計測しました。
同一条件とは、同じ音源(CD)で同じ再生時間、同じ場所、など、すべて同じ条件にしたということです。
ここで確認したいことは、場所によって響き方が異なるということです。
いわゆる、クラドニ法や、固定端が決まっているから、内部の振動が決定されているからそれが全てであるという議論はここで破綻します。

以下実験方法とデータを掲載します。

実験の様子

このように、板を区分けして、圧電スピーカーで響きの違いを検出していきます。

以下、2回ずつのデータをマス目の番号順に掲載していきます。

2~19までのデータです。

ggg.jpg
jjkg.jpg
fgrfdh.jpg
fgrfdhhnnnn_20130119031415.jpg
fgrfdhhnnnn.jpg

横に並んだ二つのグラフは、同一測定の結果です。誤差がこの程度ということですが
十分同一の結果として使っていいのではないでしょうか?
もっと精密にやろうとするならば、機械の性能を上げれば済むことなので、これでも本質的には問題ないと思われます。

①同じ測定は同じ結果を出すことが証明されたといっていいでしょう。
(実験の再現性が保証されたということです。)

また、番号の違うマス目のグラフは明らかに、グラフの形が違います。
これも次の言明を保証するものです。

②固定端が決まっている共鳴体でも、場所によって、響き方(圧電スピーカーによる上記の測定法による)が異なる

この響き方という量をこれから定義していかなくてはならないのですが、
これこそが、フォノグラムを書くときに耳で聞いていたタッピングトーンの
厳密な定式化であり、振動数分布のみならず、その成分の協和、不協和という問題を考えながら定義していかなければならない問題です。

ここら辺が、従来の音響学や、物理学が見落としていた最大のところではないかと思います。
また、この協和、不協和ということにたいする、身体の反応を利用したものがフォノグラムの記述を可能にさせています。(生体センサー)

これは今後の課題ですが、身体のフォノグラム、経絡を解明するときの決定打になるのが、この協和不協和と身体の生理反応についての研究です。
ここは音楽と数学と生理をつなぐところでもあります。

さて、今回、実験によりはっきりさせることができたのは、上記の①と②です。

これをもとに色々な実験ができます。
等音面、等響面を作っていくわけですから、次のようなことが考えられます。

A   すべてが同じ振動数分布を示すような形状はあり得るか?

B   もしあったとすれば、その振動数分布はどのような分布に収束していくか?

これは、フォノグラムの問題を完全に科学の問題に翻訳したものになっています。
このような問題に向かうために、もっと優しい命題から初めて、それを証明し、
定理を積み重ねていく研究をしていこうということです。
事実と論証に基づいて、完全な演繹体系に仕上げるつもりです。

私が、ほかならぬ科学的方法にこだわった理由は、自然法則はだれかのお墨付き(権威)を必要としないはずだからです。

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