祝!等音面の存在の実証

等音面というものが文字どうり、共鳴版の各点において同じ振動数分布を示すことが実証されました。

実験がしやすいように、扱う共鳴版のアウトラインは円としました。
円は考えうる最も単純な形です。
また、幾何学的にも対称であるので、位置の比較や共鳴状態が容易だと考えました。

まず、フォノグラムで合わせていない単純な円形を、9つの位置で測定してみます。
視覚的には完全な円でありますが、アウトラインのフォノグラムは揃っておらず
内部の音図もぐちゃぐちゃです。

それでは、視覚的に対象な各位置に圧電スピーカーを置いて、響きの違いを調べてみましょう。
hhh.jpg

1~9の番号のついたところの振動数の分布状態を調べてみます。
いかが測定結果です。

1v
2v
3v
4v
5v
6v
7v
8v
9v

見ての通り、1~9の番号のところでは、響き方が全く異なっていることが確認されます。
見た目には綺麗な円ですが、音の意味では全く対称ではないということです。

次に、同じ円でも等音面に仕上げた円を同じ方法で調べてみます。
見た目には同じ円ですが、今度は、アウトライン、曲面の各点すべて音の世界で
対称になるように削って出来上がった曲面です。

じじ

同じように1~9番の位置に圧電スピーカーをセットし測定してみます。
以下がその結果です。

1.png
2
3
4
5
6
7
8
9

見事に同じ分布になっている(近づいている)と言っていいことが確認されます。
これで等音面というものの存在が実験的に証明されました。

正直ここまで綺麗な結果が出ると思いませんでした。
しかもまだ音列は全て合わせておらず、まだデッサンの段階です。
もう少し音列を進めていったら、さらに一致するだろうと思われます。
(それでも物理的には0.数mmの世界の話です。)

ここではっきりとさせておきたいことは、

人間の感覚の方が機械の測定よりもはるかに優れている

ということです。

私が驚いているのは、

まさかここまで機械が理解できるとは思わなかった

ということなのです。

この複雑な波形を、このように一致させることが人間には可能なのです!

これからは問いかけを変えなければなりません。

なぜそんなことが人間にできるのか?

この実験結果は、私の研究生活における最初の勝利といっていいと思います。

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