フォノグラムから観たグナワの景色

*山田学さんにグナワ音楽とギンブリという楽器を教えていただいたのが
昨年末、まだ半年もたっていないというのが不思議なくらいです。

グナワ音楽とはモロッコの民族音楽(儀礼)でこんな感じのやつです。

*前回のおにょTV特別配信「音と色の共感覚世界」に出演いただいております。
先日、なんと、今年のKYOTOGRAPHIEの授賞式で、 Ruinart Japan Award、を受賞しまた!
おめでとうございます!

今回は、津嶋としひと さんをゲストにお迎えしての配信となります。

配信URLはこちらです↓

 

*津嶋としひと

沖縄在住のマルチミュージシャン。ルーマニア、アメリカ、ハンガリー、イギリス、日本などで育ち9才の時にギターを始める。
1994年にアメリカ西海岸にあるMusicians Institute in Hollywood, Californiaへ音楽留学。

ブルースからインスパイアされた独創的な歌とギター、打楽器、ミニマルなドラムマシン、アナログ録音を融合したサウンド、the firefly clanを制作。

1997年以降はインド各地の民族音楽、バングラデシュのバウル音楽などに魅了され、西欧音楽理論から脱却し自身の音楽的視野を広げるべく現地に旅行しては地元の演奏家と共演など。その中でもモロッコのグナワ音楽とその文化に深く傾倒し、マラケシュの著名な師匠Hassan ‘L’Gadiri’ Zougari氏との出会いにより、現地で入手したギンブリ(グナワの楽器で打楽器的要素も含む低音三味線)を習い始める。帰国後はグナワ音楽については独自に研究、学習を継続。

 


自作のギンブリ、配信中に演奏していただいております!


カルカバという鉄カスタネット。

 

今回はいったいどんな話になるのか?
全く予想ができません、、が、民俗音楽をフォノグラム的視点から眺め
民俗主義をどう超えられるのか?

というのを隠れたテーマとして考えています。

今、世界はグローバリズムという名のもと、即物主義、拝金主義の枠組みの中で
全ての価値を規定されてしまったかのようです。

このグローバリズムに対抗するように、各国が民族主義を唱えるようになりました。

民族主義者対グローバル勢力という構図がウクライナ紛争の本質であるという見方もあります。

グローバリズムを民族主義に戻すだけで本当に世界から紛争はなくなるのでしょうか?

私は、この民族主義を超える発想が必要であると考えています。

民族主義を超える発想とはズバリ

「先祖性、祖霊崇拝」

という考え方です。

多様性を認めるという考えもありますが
それは、根本的な紛争解決に至る考えではないように思えます。

多様性を認め合うことは大事であると思いますが
普遍性に決して至ることはありません。

先祖性とは「普遍性」と言い換えてよいのです。

先祖の先祖、、という風に先祖をたどっていけば
たった一つの先祖に至ります。

このたった一つの先祖をどう呼ぼうが
我々は一つの源から分化した兄弟に過ぎません。

民族音楽をフォノグラムの視点から研究していくことで
音楽というものが、伝統や歴史に縛られることなく、もっと普遍的な原理
から出来ていることを明らかにしていこうと思います。

このテーマは、そのまま、ポスト民族主義の思想に繋がっていくはずです。

今後の世界平和を考えたときに
私にはどうしても必要な概念ではないかと思います。

先祖性とは普遍性のことなのです。

この普遍性の概念は、西洋哲学、西洋科学における普遍性の概念とは異なることに注意です。西洋概念の普遍性とは、物理学的実証真理や数学的論証真理のことを指しますが、
ここでいう先祖性とは、全人類的共同主観ともいえるものです。

そして全人類的共同主観に至るとき、フォノグラム図形は曼荼羅パターンになります。

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